もう一歩踏み出したほうが良いことは頭で理解していても、絶対にうまくいくとは限らないから、どうしてもその一歩が踏み出せないことってありますよね。
ビジネスにおいてはそれが現実でもあるし、それでも経営者やリーダーは決断を下さなくてはなりません。
見えないリスクに対する不安や恐怖を思うとどうしても動けない自分、そんな自分と向き合い、必死に前を向こうともがいている、コロナ禍にあってそのような状況の方も多くいらっしゃると思います。
日々働く人と会社のWin-Winな関係を支援させていただいている中でも、そのような状況にいらっしゃるクライアント様に出逢うことがあります。
そんな時、コンサルタントまたはカウンセラーとして私にできることは、もう一歩を踏み出せるように積極的にかかわる接し方だけではないと思っています。
時には、そして多くの場合、見守りながら信じて待つ、という姿勢をお伝えすることも、目の前のクライアントの行動を促すことで勇気づけることと同じくらい大切なのです。
私にも過去に、自分が進む道について何年も悶々と悩み、次の一歩を踏み出すために必要な決断をすれば何かが変わるかも知れないと思っても、なかなか自信が持てずにいた時期がありました。
周囲に色々アドバイスをしてくれる人もいましたが、理屈では理解できていても、どうしても自分が納得して行動を起こすことができなかったのです。
それでも、その後少しずつ時と共に様々な人と出会い、刺激を受け、それまで目を背けてきた自分の内面と向き合う勇気を少し持てるようになり、ほんとうに少しずつ変わっていったことを思い出します。
当時の私に特に声をかけてくれたわけではなかったのですが、後から「あ、この人私のことを見守ってくれていたんだな。」と気づく瞬間がありました。
毎日そばで見守ることができない私でも、クライアントが自分で「こうしよう」と次に一歩を踏み出して見みようと自発的に思うようになるまで、積極的に待つことはできると思います。
クライアントを信じ続ける力、「待っていますね」という温かいエネルギーを無言で向け続けること、その努力ができるかどうか、それが今私に問われているような気がします。
今日も、明日も、自分の可能性を信じて自ら次の一歩を踏み出す勇気を持つことを選ぶクライアントを信じて、マインドフルな気持ちで心の中でエールを送りながら待つ時間を大切にします。