私は、今年5月(2020年)からビジネスコーチ社が提供する「クラウドコーチング・マイコ」というサービスの中で、フォローアップコーチとして活動させていただいています。(https://www.businesscoach.co.jp/service/cloud-coaching-maiko.html)
「クラウドコーチング・マイコ」は目標に対するふりかえり機能や日々のココロとカラダの状態を見える化する機能など、組織内のコミュニケーション不足による機能不全を解消することを目的としたコーチングシステムをベースにしたトータルソリューションです。
このソリューションの中でのフォローアップコーチとしての私の役割は、担当する若手社員の方の一人ひとりの目標達成に対する取り組みの様子を定期的にフォローすることです。
ビジネスの現場では、新入社員の方一人ひとりに対して上司や先輩がコミュニケーションの時間を日々十分に取れないケースも少なくありません。
更に、今年は全国的に新入社員の入社時期に新型コロナウイルスに見舞われ、例年ならば3月から出社して新入社員研修を受けているはずなのに、緊急事態宣言の影響もあってまさかの入社直後もテレワーク勤務となってしまいました。
新入社員の皆さんは晴れて社会人となったにもかかわらず、自宅でのオンライン研修などが続き、果たしてこの先自分はきちんと職場で仕事を覚えることができるのだろうかと、さぞや不安に駆られたことでしょう。
そのような状況のため、「クラウドコーチング・マイコ」のフォローアップコーチとして担当させていただくことになった新入社員の方々に、まず社会人としてのスタートをされたことについて、私からの心からのお祝い気持ちを伝えるところから始めたのです。
そして、目の前にはいないけれど、「自分を応援してくれる人がいるんだ!」と思っていただけるように、日々のお仕事の中で気になることや不安なことがあれば、些細な事でも気軽にメッセージをくださるようにとお伝えしました。
「クラウドコーチング・マイコ」のシステムでは、社員の方が自分で決めた行動目標に対して毎週ふりかえりを行います。当然のことながら、各人が決めた目標に対して実際の仕事の現場では予定通りにその行動ができる日もあれば、そうでない日もあるわけです。
時には、あまりの忙しさに日々のふりかえりを忘れてしまったり、つい先延ばしにして、ふりかえりのタイミングを逸してしまったり、ということも起こります。
毎週新入社員の方お一人おひとりのふりかえり内容を拝見していると、「先輩や上司の期待に応えたい」、「新しい業務を早く覚えたい」、「能力を認めてもらえるようになりたい」、「もっと頑張らなくては!」など、切なる成長願望や貢献願望の想いが、涙ぐましいほどに伝わってきます。
同時に、ふりかえりの様子がほとんど見えてこないというケースもあります。業務が忙しくてふりかえりの時間取れないのかもしれません。または、「ふりかえり」という行動自体に背を向けたくなるような想いを抱えていらっしゃるのかもしれません。
そんな中でフォローアップコーチとして私が心がけているのは、「ふりかえり」の反応のあるなしにかかわらず、担当している新入社員の方お一人おひとりを、全力で応援するという姿勢を貫いてフォローのコメントを返すことです。
私は直接職場でサポートすることはできませんが、毎週のフォローアップメッセージの中の何かほんの一言でも、一人ひとりの新入社員の方に届くタイミングがあるかもしれない、そうしたら「明日も頑張ろう!」という気持ちになってもらうことはできるのではないか、と想うからです。
そして、クライアント企業様に行ってくださったアンケート結果を、先日ビジネスコーチ社が私に共有してくださいました。その結果によりますと、アンケートに答えてくださった方全員が「非常に満足」または「満足」と回答くださったとの、嬉しい評価をいただきました。
また、「フォローアップコーチはあなたにとってどんな存在ですか?」という質問に対しては、「応援者」、「頑張りを承認してくれる」、「味方」の順で多く回答をいただいたとのことでした。
この結果は、新入社員の方の一人ひとりの状況がつぶさに見えるわけではなくても、このシステムを活用することによって、フォローアップコーチが上司や先輩と一緒に日々の「ふりかえり」という行動を続けている努力そのものを全面的に肯定し、承認することがとても大切だと常々感じていた私にとって、新入社員の方の何%かがフォローアップコーチの存在を「応援者」、「頑張りを承認してくれる」、「味方」だと感じていただけたことが分かり、本当に嬉しく、大変ありがたく感じました。
また、8月までの約4カ月間のフォローアップを通して、お一人おひとりにとって望ましい行動が定着するように背中を押すことや、状況に応じて異なる行動を促したり、新しいチャレンジを提案してみたり、結果がでなくて本人が落ち込んでいても、その努力の姿勢を承認して元気づけることを続けていくことで、近くにいなくても信頼関係を育てることは可能であると、私自身が確信を持てるようにもなってきました。
もちろん、仕事上の具体的な手順や組織と業界ならではの専門知識に関しては、先輩や上司でなければフォローできません。ですが、現代の会社組織では、先輩や上司はそれぞれに課題や大量の業務を抱えているため、新人の一人ひとりの心理的な側面をフォローしたい気持ちがどんなにあっても、その時間的な余裕を作ることが困難な場合が多いものです。
そのような状況にある組織では、新人の成長を見守り、新しい課題にチャレンジする意欲を後押しし、目標達成を支援する役割をフォローアップコーチが補うという、この「クラウドコーチング・マイコ」のソリューションサービスは、もっと多くの企業様にご活用いただけたら、働く人と会社の両方のWin-Winな関係が日本中に広がっていってくれるのでは?という夢が、私の中で膨らみ始めています。
そして、これからもフォローアップコーチとして、働く人と会社の両方のWin-Winな関係の広がりに貢献していけることを心から願っています。